白無垢ビューティ
白無垢姿をより神秘的に。神前式や写真撮影で美しく見える所作のポイント
気軽に写真が撮られるようになりましたが、「写真を撮られるのは苦手」という方も多いのではないでしょうか。結婚式や前撮りは特に記念になるものなので、少しでも美しく写りたいですよね。普段、撮られ慣れている人でも、白無垢を身にまとうと厳かな雰囲気に緊張してしまうことでしょう。そこで、前撮りや神前式で美しく見える立ち居ふるまいを紹介します。
白無垢・紋付袴の美しい立ち姿
花嫁は奥ゆかしく、花婿は堂々と
花嫁花婿共通ポイント3
①下腹に力を入れて、肩の力を抜く
姿勢を正すというと、肩に力が入り、上がってしまう方もいるでしょう。肩〜二の腕を後ろに引きつつ、そのまますっと下げます。
② 片足重心ではなく、両足重心
片足に重心をかけるクセのある方は、両足に重心をかけるように注意しましょう。片足重心だとだらしなく見えます。お尻にキュッと力を入れて立ちましょう。
③ あごを引く
姿勢を正すと、力が入ってあごが上がりがちになります。肩を下げると同時に、あごも引くようにしましょう。ただし、あごを引きすぎて二重あごにならないように注意しましょう。うつむくのはよくありませんが、3メートル先の地面を見るイメージで、やや伏し目にすると奥ゆかしさが感じられます。
花嫁の立ち姿ポイント
①両足は揃える
「和装は内股」という意識がありますが、立つときは内股を意識するより揃えて立つほうが自然です。褄を取る場合は、やや内股で立ってもよいでしょう。外股は厳禁です。
②指を揃えて両手を重ねる
洋装と同様ですが、指を揃えて両手を重ねます。指に力を入れすぎると、やや古めかしくなるので自然な感じを心がけましょう。
花婿の立ち姿ポイント
①足は軽く肩幅に開く
新郎は足を肩幅程度に開き、つま先をやや外側に向けて立ちます。
②手は軽く握る
指を伸ばしてぶらーんとするとカジュアルな印象になりすぎます。力を抜いて、軽く握ると凛々しく見えます。
白無垢の美しい歩き姿
花嫁は花婿の半歩後につづく
花嫁の歩き姿ポイント
・あごを引き、伏し目がちに
やや伏し目がちにすると白無垢姿がより美しく見えます。花婿の背中に目線を置いて、目線がキョロキョロ泳がないようにしましょう。
・やや内股を意識する
和装姿の外股はそれだけで汚く見えてしまいます。足の方向は真っ直ぐ平行でかまわないのですが、やや内股を意識しておくと美しく見えます。
・歩くときは小股で
大股で歩くと着くずれを起こすので、歩くときは小股が基本です。両ひざが離れないように意識して、小股で歩きましょう。
そのほかのポイント
褄の取りかた
白無垢(打掛)を着て歩くときは、裾が地面につかないように褄(つま:着物の裾の左右両端部分)を取ります。白無垢の上前と下前の端を揃えて、親指を除いた4本指を揃えて掛けます。右手をお腹に沿わせて、左手をそっと添えます。これを「褄(つま)を取る」と言います。専用のベルトでからげる(短くする)ことも多く、おからげ姿も可愛いのですが、褄取り姿も上品で可愛らしく映ります。
人によってやり方が違うようなので、やってみたい方は着付け師さんや介添えさんなどにお願いしてみましょう。
ちなみに芸妓さんは左手で褄を取るため、「左褄を取る」と言います。花嫁さまは必ず右手で褄を取ってくださいね。
扇子(末広)の持ちかた
通常の扇子とは違い、儀礼用の扇子は広げて使うものではありません。あいさつのときに相手と自分の間に置き、結界をつくって慎みの意を示すものです。写真撮影で稀に扇子を広げることもあるかもしれませんが、挙式では広げないようにしましょう。
●花嫁の場合
扇子の骨に模様が入っている場合、模様を上にして右手で要のあたりを持ちます。先をやや下げるようにして、左手を下から添えます。
●花婿の場合
扇子の一番外側にある親骨を上にして持ちます。写真は少し力が入っているように見えるかもしれません。先をもう少し下に下げると自然に映ります。